抄録
1960〜70年代に建設された各地の公共ホールは老朽化や設備陳腐化のため,建替の時期を迎えており,この10年間で100施設程度の更新も想定されている.一方で昨年6月のいわゆる劇場法施行による位置づけ役割変化や,設備機器のデジタル化の進行などハードソフト両面で公共ホールは大変革期にある.自身が市参与として関わっている福岡県久留米市の公共ホール建設における,プロジェクト・マネジメントの取り組み事例を元に,変革期の公共ホールプロジェクトのマネジメントについて検証し,徹底したWBS,アドバイススタッフのチーム化等の取り組みの成果と残された課題を整理した.