本研究では BL20B2 ビームラインにおいて微化石を含む岩石試料のX線イメージングを行った。試料として、放散虫・有孔虫を含む泥岩、テンタキュリトイドを含む泥岩、コノドントを含む粘土岩および砂岩が充填した有孔虫殻を用いた。実験の結果から、岩石中の微化石をX線 CT で観察するためには化石と母岩の密度差が大きいこと、化石の保存状態が良好であることが必須の条件であることが改めて明らかになった。特に微化石は続成作用によるわずかな組成(密度)の変化がX線イメージングの成否に直結するため、実験に適した標本を選択することが重要である。