SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
Cs L1 吸収端 XAFS 測定による各種粘土鉱物中におけるセシウムの収着構造
辻 卓也松村 大樹小林 徹
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 11 巻 4 号 p. 214-217

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抄録
 天然に存在する粘土鉱物は様々な層構造をもち、セシウムイオン等の陽イオン収着サイトは複数存在すると考えられており、層間サイト、表面サイトや端面サイト等が存在すると考えられている。福島第一原子力発電所事故後に放射性セシウムにより汚染された土壌中での詳細な収着構造解明のため、本研究ではセシウムを飽和収着させた粘土鉱物試料に対し Cs L1 吸収端X線吸収分光 (X-ray absorption fine structure, XAFS) 測定を行い、セシウム収着様式の比較を行った。その結果、各種粘土鉱物においてスペクトルの詳細構造に差がみられ、四面体シートや八面体シートへの収着等、収着構造の違いに起因するセシウム収着様式の違いが明らかになった。
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