抄録
ドラッグデリバリーシステム(DDS)の構築において、DDS キャリアのサイズは体内動態の観点から重要な要素であり、キャリア開発を進める上で正確な分子サイズを測定することは必要不可欠である。X線小角散乱法は、蛋白質の分子サイズなど溶液状態における構造を解析する優れた手法である。本研究では、X線小角散乱法を用いて、2種類の多量体化 L-PGDS のサイズを測定した。その結果、4量体、および8量体 L-PGDS が enhanced permeability and retention 効果を介した腫瘍への集積が見込めるサイズを有することが分かった。