抄録
レーザ肉盛(以後 DED-LB)は金属の積層造形法の1つである。DED-LB による造形部では造形中の入熱により変形や残留応力が発生し、残留応力は強度特性に影響する。このため、DED-LB を実用する上では、造形条件や造形後の応力除去焼鈍による残留応力への影響を把握することが重要である。そこで、Ti-6Al-4V を溶加材として DED-LB で造形した試験体を製作し、X線回折を用いて造形部近傍の残留応力分布を評価した。その結果、(1) アーク熱源による肉盛に比べてレーザ熱源を用いる DED-LB は引張残留応力が高く発生範囲が狭くなること、(2) 造形中の積層の時間間隔が短いほど残留応力が小さくなること、(3) 造形後の応力除去焼鈍により残留応力の約 90% を除去できること、(4) 基材の形状が残留応力に影響すること、を明らかにし、積層造形品の残留応力の制御に繋がる有益な情報を得た。