SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
放射光X線 CT 法を用いた溶融痕のX線イメージング
宮本 直樹渡邊 誠也星野 真人
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 12 巻 5 号 p. 280-285

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抄録
 電気火災時に生成される電線の溶融痕は、火災熱による熱的溶融痕、短絡など電気的原因による電気的溶融痕がある。また、電気的溶融痕には出火元である一次痕、延焼によって生じた二次痕がある。これらを判別する方法は、溶融痕内部の空孔(ボイド)の発生状況から可能であるといわれている。そこで、BL28B2 の放射光X線 CT 法を用いて、非破壊で溶融痕の内部観察を試みた結果、電気的溶融痕と熱的溶融痕のボイドに大きな差異が認められ、放射光X線 CT 法が溶融痕の判別に有効であると示唆された。
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