抄録
トポロジカル超伝導候補物質 CuxBi2Se3 における非従来型超伝導と結晶対称性の関係を明らかにするため、自作のピエゾ駆動型一軸応力セル及び制御システム一式を BL11XU ビームラインに持ち込み、室温で一軸応力下結晶構造解析を試みた。岡山大学において事前に Cu0.2Bi2Se3 単結晶を固定したセルを専用治具により非弾性X線散乱装置の四軸回折計部に取り付け、ピエゾ素子に電圧を印加し、試料に一軸応力を加えた状態での (0 0 l) や (0 k l) 反射ピークのシフトから格子ひずみの観測に初めて成功した。