SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
ニッケル水素電池用水素吸蔵合金の結晶構造の解析
安岡 茂和石田 潤甲斐 拓也
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 3 巻 1 号 p. 20-23

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抄録
ニッケル水素電池に使用されているA2B7型金属間化合物が主相である超格子水素吸蔵合金の結晶構造の同定を行った。その結果、電池の充放電サイクル寿命改善に著しい効果を示したNiの一部をAlで置換した超格子水素吸蔵合金は、AlがAB5ユニットに優先的に存在することが明らかになった。この結果は、Alの置換がAB5相の格子サイズを広げ、AB2相とのミスマッチを小さくすることから、より安定な水素吸蔵放出が可能になり、電池の充放電サイクル寿命が著しく改善された理由と考えられる。
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