日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第51回研究大会
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インドネシア・スンバ島西部の在来暦法
「苦い月」と「ゴカイ月」をめぐる地域間シグナル伝達の解明から
古澤 拓郎
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p. A20-

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抄録

インドネシア・スンバ島西部3郡における地域横断調査に基づき、伝統行事と農業に必要な在来暦法を明らかにする研究である。結果として山地郡で天体を観測し、沿岸郡では自然周期に基づくゴカイ大量群泳を観測し、郡間では大きな祭りを通して季節到来のシグナルが伝達されていた。これは従来の体系的暦法研究では見落とされていた、無自覚な置閏法になっており、天体観測技術に限界があっても太陽暦を取り入れられる暦法といえる。

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