SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
文化財建造物における塗装材料の解析
赤田 昌倫佐藤 昌憲吉田 恭純高妻 洋成
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2016 年 4 巻 2 号 p. 170-175

詳細
抄録
文化財建造物の塗装材料の研究の一環として、談山神社権殿の外装塗装の調査分析を行った。権殿は複数回の塗装の修理を経ており複数層が存在する。各層についてSPring-8のビームライン(BL43IR)にて微小部の分析を行った結果、漆とともにカルボン酸鉛が検出され、油系塗料が使用されていることが分かった。また、部材の年代や層構造の検証の結果、談山神社権殿の外装塗装は漆を塗装材料に用いた時期と、油系塗料を塗装材料として用いた時期とがあることが分かった。
著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top