抄録
軽水炉の構造材料である非鋭敏化低炭素Type 316Lオーステナイト系ステンレス鋼冷間加工材について「鋭敏化によらない応力腐食割れ」の発生メカニズムを探る研究の一環として、酸化皮膜直下および酸化皮膜内の残留応力測定をBL19B2において課題番号2012A1019として実施した。結果を前回の課題番号2011B1024の結果と併せて総合的に比較検討することにより、非鋭敏化低炭素Type 316Lオーステナイト系ステンレス鋼冷間加工材の粒界応力腐食割れ発生のプロセスについて新たなモデルを提案した。