SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
オーステナイト系Fe-Ni-Cr-Al合金上に形成する保護性アルミナ皮膜形成に及ぼすCrの効果
林 重成米田 鈴枝佐伯 功土井 教史工藤 大貴戸島 勇太杉谷 浩規
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 5 巻 1 号 p. 84-87

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抄録
 (Fe, Ni)-Cr-Al合金表面上に生成するAl2O3皮膜の生成・成長挙動に及ぼすCrの影響を構造解析により検討し、Cr添加によるAl2O3皮膜形成に必要なAl濃度の低減機構を検証した。本実験ではFeおよびCrの両者がAl2O3スケールの形成および相変態に及ぼす影響を区別し、Crの影響のみを検討するため三元系Ni-Al-Cr合金を用いた。Ni-14Al-20Cr合金表面には酸化の初期にCr2O3が生成し、その後準安定Al2O3スケールが形成することなくα-Al2O3スケールが生成した。一方、Ni-14Al合金にCrコーティングを施した試料表面には酸化の初期にCr2O3が生成するが、その後スピネル型NiCr2O4スケール→NiOが順に生成し、Al2O3スケールは生成しなかった。
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