抄録
高レベル放射線廃棄物処分場(以下、処分場)は大深度地下での建設が検討され、坑道の母岩とそれに接するセメント系材料に対し、セメント系材料の影響の長期予測が求められている。本課題では、予測システム構築に資する知見の取得を目的として処分場に用いられる岩盤とセメント系材料の境界についてX線CTとX線回折を組み合わせた分析を行い、鉱物の試料サイズとXRDの検出感度に関して考察し、次いでスイスより採取した花崗岩とセメントが接する試料の観察を行い、花崗岩側にはQuartzのピークを見出したが、セメント側からの作用によるCalciteの存在を確認するには至らなかった。