抄録
X線回折法による半導体パッケージ用封止樹脂/銅リードフレーム界面の残留応力評価について検討した。これまでに我々が検討してきた封止樹脂/銅箔界面の残留応力評価技術を、実際に製品化されている半導体パッケージ(実パッケージ)に近い形態の試料へ応用展開すべく、銅基板であるリードフレームに樹脂を成形した試料を用いて残留応力評価を実施した。しかしながら、リードフレームには銅結晶子配向と深さ方向への応力勾配が存在し、これらが界面残留応力の解析精度に大きく影響していることが明らかとなった。実パッケージでの評価を行うためには、リードフレーム種の選定や測定条件の最適化が今後の課題である。