SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
XAFSによる担持白金触媒上に還元析出した金属カチオンの局所構造解析
谷屋 啓太松本 佳樹桶本 篤史市橋 祐一西山 覚
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2018 年 6 巻 2 号 p. 194-198

詳細
抄録

Snを水素雰囲気下の液相中で Pt/SiO2 上に還元析出させた Sn-deposited Pt/SiO2 触媒におけるSn種の局所構造についてX線吸収微細構造(XAFS)測定を行った。これまでに液相中で還元されたSn種が空気雰囲気にさらされると容易に酸化されることが示唆されている。本研究課題では析出Sn種の酸化を抑制するために、調製した触媒が溶媒で湿潤した状態(Sn-deposited Pt/SiO2 (wet))でのXAFS測定を試みた。XANESの結果から、Sn-deposited Pt/SiO2 (wet)においても Pt/SiO2 上に析出したSn種は4価に近い状態で存在していることがわかった。また、EXAFSの結果から、Snの最近接にはO原子が存在することが示唆された。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top