2018 年 6 巻 2 号 p. 194-198
Snを水素雰囲気下の液相中で Pt/SiO2 上に還元析出させた Sn-deposited Pt/SiO2 触媒におけるSn種の局所構造についてX線吸収微細構造(XAFS)測定を行った。これまでに液相中で還元されたSn種が空気雰囲気にさらされると容易に酸化されることが示唆されている。本研究課題では析出Sn種の酸化を抑制するために、調製した触媒が溶媒で湿潤した状態(Sn-deposited Pt/SiO2 (wet))でのXAFS測定を試みた。XANESの結果から、Sn-deposited Pt/SiO2 (wet)においても Pt/SiO2 上に析出したSn種は4価に近い状態で存在していることがわかった。また、EXAFSの結果から、Snの最近接にはO原子が存在することが示唆された。