SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
伸長した高分子に出現する準安定状態の解明
登阪 雅聡
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2020 年 8 巻 3 号 p. 502-505

詳細
抄録
架橋密度の低い天然ゴムを高速で伸長し、結晶化により準安定状態となる過程について、BL40XU ビームラインの強力なビームを用いた高速時分割 WAXD 解析を行った。一般に高分子結晶の熱的安定性は分子鎖方向の結晶サイズに影響されるが、今回の測定では準安定状態の発現と無関係にほぼ一定の値となった。一方、結晶化度については準安定状態となる試料が有意に高い値を示したことから、新しい熱力学的モデルの構築が必要性だと考えられた。
著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top