抄録
BL27SUにおいて微小領域の硫黄化学形態を効率よく見積もる手法を確立した。4つの蛍光板を分析試料に埋め込み、蛍光板と分析点の位置関係を予め記録し、分析開始時に測定ステージの座標系に変換することで、目的の分析点に数十 µm の精度で移動できるようになった。メルト包有物のような20 µm 程度の分析対象物からは本来天然では存在しない S4+ が検出された。同一点の繰り返し分析により、S2- 量は一定のまま S6+ 量が減少し S4+ 量が増加することが観察され、本来の S6+/S2- 比は測定値の(S6++S4+)/S2- であることが分かった。