抄録
複写機に用いられる導電性発泡ゴムの電気特性を高度にコントロールする技術を開発するために、2つの高分解能位相コントラストX線CT法を用いて、配合されているポリマーの三次元的なモルフォロジー観察が可能であるのか検証した。走査型高分解能微分位相X線CT法を検証したが、長時間測定における試料ドリフトの影響および電子ビームの軌道変動の影響により十分な検証ができなかった。一方、Zernike 型高分解能位相X線CT法により、導電ゴム材料に配合されたポリマーの三次元でのモルフォロジー観察することができた。今後、導電ゴム材料の機能向上および機能メカニズムについて新たな知見が得られることが期待される。