抄録
本研究では、X線小角散乱測定ができるビームラインの特徴把握及び情報共有を目的とし、金コロイド溶液を測定試料としてSPring-8 BL19B2とあいちシンクロトロン光センター BL8S3ビームラインでX線小角散乱測定を行った。その結果、両施設の波数分解能に違いは見られなかったが、BL8S3に不自然な空気散乱の存在することを確認できた。また、今回用いた金コロイド溶液では、測定条件により異なった濃度値を示すかあるいは濃度が経時的に変化する可能性があることが判明した。さらに、ベヘン酸銀とコラーゲンで角度の校正値にずれが生じていることが判明した。