2011 年 53 巻 10 号 p. 710-715
耐食性と耐リラクセーション性に優れるNi基合金は,航空機など他工業での使用実績から,原子炉機器・配管部材として軽水炉の開発当初から用いられてきた。特に,塩化物環境下での耐応力腐食割れ性から海水リークがあっても応力腐食割れの心配のない蒸気発生器伝熱管材料として,また,中温領域での耐リラクセーション性からボルト材やスプリング材などに多用されている。Ni基合金は目的・用途に合わせ多くの合金が開発されているが,本稿では,主なNi基合金,原子炉用材料としての各種Ni基合金の特性,その改良・開発研究動向等について紹介する。