SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
9 巻, 4 号
SPring-8 Document D 2021-011
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
Section A
Section B
Section C
  • 鈴木 基寛
    2021 年9 巻4 号 p. 247-252
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル オープンアクセス
     蛍光 XAFS や蛍光 XMCD (X線磁気円二色性) 測定では光子計数計測が広く用いられている。放射光源の高輝度化により、蛍光X線検出器への入射光子計数率が数10万 cps 以上の条件での測定も一般的となっているが、このような高い計数率では数え落としによる検出器の線型性の低下が顕著になる。また、数え落としの度合いは検出器自体の性能だけでなく、放射光X線の時間構造、すなわち蓄積リングのバンチ構造にも依存する。正しいデータを得るためには、線型性の実測データに基づく補正が必須となる。本課題では、BL39XU ビームラインで蛍光 XMCD 測定に用いられるシリコンドリフト検出器の線型性をバンチモードごとに評価した。5種類の異なるバンチモードに対する較正曲線と不感時間の実測データを得た。不感時間を考慮した補正を行うことで、光子計数計測には不向きとされている孤立バンチモードにおいても 0.8 Mcps の計数率まで 3% 以内の線型性が確保できることが示された。
  • 鈴木 基寛, 河辺 健志, 三輪 真嗣
    2021 年9 巻4 号 p. 253-256
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル オープンアクセス
     BL39XU では、ヘリウムフロークライオスタットの導入により、磁性薄膜の XMCD 測定の温度範囲の拡張を進めている。本研究では、温度可変環境での蛍光 XMCD 測定システムの性能評価を行った。8 K, 302 K, 500 K の3温度において、Pt L 吸収端での XMCD および元素選択的磁化曲線が良好な精度で得られることが示された。測定中の温度安定性は 0.1 K 以内であり、試料位置の温度ドリフトは 0.1 mm 以内であった。連続膜の測定では問題とならないが、微細加工したデバイス試料に対してはさらなる位置安定性の改善が必要である。本研究によって、8 K から 500 K の温度可変環境での蛍光 XMCD 測定システムを利用実験に提供できる見込みが得られた。今後、本システムはスピントロニクス材料の XMCD 分光やその外場効果の温度依存性の研究に用いられる。
  • 大渕 博宣, 本間 徹生
    2021 年9 巻4 号 p. 257-261
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル オープンアクセス
     低温雰囲気下における XAFS 測定の高効率化及び利便性の向上を目的に、低温 XAFS 測定を自動化するプログラムを改良した。これにより測定温度が最大で 20 点、試料数が最大で 15 個の低温雰囲気下での XAFS 測定を自動で行うことが可能となった。また、試料ホルダーの原点位置決めの自動化、ログファイルへの測定開始・終了時の試料ホルダー温度の記録、試料毎のX線スリット幅の設定ができるよう変更を行った。
Section SACLA
  • 犬伏 雄一, 小川 奏, 富樫 格, 大和田 成起, 井上 伊知郎, 大坂 泰斗, 籔内 俊毅
    2021 年9 巻4 号 p. 262-265
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では、高強度レーザーで生成した銅のプラズマをゲイン媒質としたX線増幅実験を実施した。プラズマにタイミングを合わせて XFEL を入射することで、銅の Kα 線と同じ光子エネルギーにおいて、600 meV の幅の増幅スペクトルが得られた。その最大の増幅率はおよそ12倍であった。今後、この増幅の物理機構を明らかにすることで、新たな高出力X線レーザー実現に役立つことが期待される。
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