抄録
SPring-8 の共用ビームラインにおいて回折コントラストトモグラフィー(Diffraction Contrast Tomography, DCT)測定を実現することを目的に、DCT 測定に必要な試料条件や測定条件を把握するための Feasibility Study を実施した。試料には極低炭素鋼とステンレス鋼を用いた。測定試料をゴニオメーター上に配置し、回転軸を中心に 0.1° ステップで試料を回転させながら 37 keV のX線を用いて回折斑点を取得した。試料回転角度に対応した回折斑点の測定に成功し、10 μm 程度の大きさの結晶粒から結晶粒の形状を反映した回折斑点が得られることを確認した。