抄録
3種類のPAN樹脂製容器を用い、材質中に残留するAN濃度(RAN)と長期保存により溶出するAN量
との関係を、20%、35%、50%、65%エタノール水溶液の4種類の食品擬似溶媒を用い、アルコール飲
料容器としての衛生的安全性につき検討した。PAN樹脂製容器からエタノール水溶液中に溶出するAN量
はいずれの容器においてもアルコール濃度の低いもの程少なくなり、65%エタノール>50%エタノール
>35%エタノール>20%エタノールの順に減少した。
40℃、90日間の保存条件で、65%エタノール水溶液でも溶出AN量が検出限界以下となるRAN濃度は、
2,400ml容器で1.0μg/g、1,000ml容器で0.2μg/gとなった。従って、材質中に残留するAN濃度をこれ以下にしておけばアルコール飲料容器としての衛生的安全性は確保できるものと考えられる。500ml容器については、RAN濃度を0.3μg/gより更に低減しなければならない。
溶出ANの検出限界はooo5jug/mlであった。