日本包装学会誌
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尖度応答スペクトルを考慮した ランダム振動の生成方法
中井 太地 斎藤 勝彦
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2021 年 30 巻 4 号 p. 261-

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抄録
ランダム振動試験は、包装にとってトラック荷台での安全性を確認するため重要である。従来 のランダム振動試験方法とトラック荷台の実際の振動には違いが存在する。この違いにより、過 剰包装や過少包装が発生しうる。故に振動試験の入力振動を改善することは重要なテーマであ る。本研究では、尖度の応答スペクトルに焦点を当てた。先行研究で、実際の振動の応答尖度は 固有振動数によって異なることが示されている。故に実振動と同じ尖度応答スペクトルを持つ 試験振動は、実環境により近いと想定される。本研究では、尖度応答スペクトルを考慮して振動 を生成させる方法を提案する。提案方法と今までの振動生成方法によって、PSD、RMS、加速度 尖度、速度尖度は同じであるが、尖度応答スペクトルのみが異なる振動を生成した。実際の振動 と生成された振動の間の尖度応答スペクトルを比較すると、提案手法は、特に減衰係数が小さい 場合に改善効果が大きかった。
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© 2021 日本包装学会
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