2022 年 13 巻 1 号 p. 13_9-13_13
COVID-19は世界中でパンデミックを引き起こし,理学療法の現場にも大きな影響を与えた。当院は初期の時点からICUでの重症患者から,軽症・中等症の患者に対して積極的に理学療法提供を行ってきた。そしてCOVID-19患者に対する理学療法の必要性は再認識されていった。しかしながら,体制構築にあたり人員配置,PPEなどの感染制御に対する様々な課題があった。理学療法介入についても感染対策の中での腹臥位療法や,通常人員の確保が必要であったり,吸引処置についての問題があった。そのような中でもP-SILIについて再認識を図ることや,一般床での患者の自主的な腹臥位の試行など新たな見解を持つこともできた。急性期病院の立場として,当院でのCOVID-19患者に対する理学療法対応について述べる。