抄録
希土類元素の中からスカンジウム、ルテチウム、ガドリニウムを選び、それぞれNG培地に添加した場合に培養上清へ分泌されたアミラーゼ活性に及ぼす影響を調べた。NG培地は、bacto tryptone、meat extract、glucose、NaClを用いて作製した。各希土類元素塩化物を用いて、希土類濃度が2、5、10、20 µg/mLになるように水溶液を調製した。NG培地に各希土類水溶液を添加しBacillus subtilisを植菌した後、培養を行った。培養24、48、72、96時間において、遠心分離にて菌体を除去することで培養上清を得た。無添加に対してアミラーゼ活性向上は、スカンジウムでは2 µg/mL添加で培養96 時間にて3.3倍、ルテチウムでは5 µg/mL添加で培養96 時間にて2.1倍、ガドリニウムでは5 µg/mL添加で培養96 時間にて1.1倍であった。スカンジウムを添加した場合においてアミラーゼ活性向上の顕著な有意性が認められた。