科学・技術研究
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原著
LiB正極合材層における電解液の濡れによる電子抵抗増加
岡村 陸矢立花 和宏髙橋 俊亮秋葉 章太伊藤 智博
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 14 巻 2 号 p. 117-122

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抄録
リチウムイオン電池の正極合材層の電子抵抗の測定は、電解液に濡らす前の状態で測定されている。そのため手間をかけて電池としてセルを作製し、電解液に濡れた後の電子抵抗との関連について知見がない。また、リチウムイオン電池の正極合材に導電助剤として使用されているアセチレンブラック(AB)のAB粒子間の電子伝達について議論が少ない。加えて電解液に濡れる前と濡れた後の比較についての議論も少ない。そこで、電解液に濡れる前と濡れた後でABの電子抵抗の変化を調べた。ABの形態としては、AB粉体そのものの電子抵抗・ABを使用した合材電極の電子抵抗・その合材電極を使用して作製した電池の3つを作製した。その結果、3つの形態全てにおいて電解液に濡れた時のAB粉体・合材電極の電子抵抗が増加した。すなわち、実用的な電池では、電解液に濡れる前よりも濡れた後で電子抵抗を評価すべきと考えられる。これらの議論は、電池の設計に役立てられる可能性がある。
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