科学・技術研究
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原著
(H3O)Zr2(PO4)3のイオン伝導性と負の熱膨張
中山 享福田 有里西島 孝一二谷 一生塩見 正樹
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2025 年 14 巻 2 号 p. 139-144

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抄録
水熱反応法にて合成した(NH4)Zr2(PO4)3粉末を600 ℃で熱処理して得たHZr2(PO4)3粉末を、脱イオン水中にて150 ℃でオートクレーブ処理することにより(H3O)Zr2(PO4)3粉末を調製した。(H3O)Zr2(PO4)3は、熱分析から120 ℃付近まで安定であり、高温X線測定から150 ℃以下では(H3O)Zr2(PO4)3状態、200~400 ℃では(H3O)Zr2(PO4)3およびHZr2(PO4)3の共存状態、500 ℃以上ではHZr2(PO4)3状態であることがわかった。 (H3O)Zr2(PO4)3に100 MPaの圧力を掛け続けながら50~100 ℃イオン伝導測定を行った結果、100 ℃でのイオン伝導率は6.7×10–7 S∙cm–1であり、アレニウスプロットの傾きから求めたイオン伝導に関する見掛けの活性化エネルギーは23.0 kJ・mol–1であった。(H3O)Zr2(PO4)3の格子定数精密化を大気中30~100 ℃での高温XRD測定とリートベルト解析によって行った結果、その格子定数a軸とc軸共に温度が上がるに従い収縮し、低熱膨張もしくは負の熱膨張を示す材料であることが確認された。
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