科学・技術研究
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原著
炭素繊維強化組物円筒パイプの研磨による曲げ強度への影響
齋藤 毅大谷 章夫仲井 朝美
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2015 年 4 巻 2 号 p. 149-154

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抄録
ゴルフシャフトの性能には、質量、曲げ剛性、ねじれ剛性、強度、振動などがある。スイング中にシャフトに掛かる曲げモーメントはグリップ部とシャフト先端が大きくなる傾向にあり、ボールのインパクト時にはシャフト先端部は最大になる。スイング中のシャフトの動きを考えると、シャフトの設計の中で特に重要なのは先端である。質量と強度を満たしながら曲げ剛性値を設定することが必要となる。組物を強化形態とした複合材料は、力学的特性に優れるとともに組角度や繊維束間距離を変化させることにより、断面形状を自由に設計できるという特長がある。組物複合材料のゴルフシャフトは3次元構造を持つことにより、独特のフィーリングを得ることができる。しかし、組物複合材料のゴルフシャフトは繊維束が厚さ方向に交差しているために凹凸が生じているため、寸法精度を出すために研磨するため、ゴルフシャフトで一般的な製法であるシートワインディング製法の研磨量よりも倍以上多いという欠点がある。よって、研磨量の曲げ強度への影響は非常に重要な問題である。本研究では研磨による曲げ強度の影響を検討した。まずは4点曲げ試験において研磨量と強度への影響を検討した。次に、ゴルフシャフトの片持ち曲げ試験を行い、研磨量と強度への影響を検討した。この2つの曲げ強度について研磨量の影響を明らかにした。
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