科学・技術研究
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原著
システイン存在下MgOに固定化した鉄プロトポルフィリンのTEMPOL還元反応における溶存酸素濃度の影響
野田 博行
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2020 年 9 巻 1 号 p. 41-44

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抄録
本研究では、システイン水溶液中のMgOに固定化した鉄プロトポルフィリン(Heme/MgO/Cys)の4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル-1-オキシル(TEMPOL)還元反応と系内の酸素濃度との関係について検討した。TEMPOLの3本線の2本目の信号強度を還元反応プローブ、その超微細構造(hfs)の先鋭化を酸素濃度プローブ、のデュアルプローブとして用いた。その結果、Heme/MgO/CysによるTEMPOLと酸素の還元反応、酸素濃度変化を同時に検出することができた。TEMPOL還元の経時変化では、170s付近に変極点がみられた。hfsの先鋭化からTEMPOL還元における変極点付近の酸素濃度は約10μmol dm-3であることが明らかとなった。Heme/MgO/Cysを肝臓の解毒酵素であるチトクロームP450による還元反応のモデルとして考えた場合、この濃度は肝細胞内の酸素濃度に近い値であることから、肝細胞内のチトクロームP450によりTEMPOLが還元される反応でも類似の現象が起こっていると考えられる。
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