聖マリアンナ医科大学雑誌
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症例報告
慢性下痢を主訴とした慢性特発性偽性腸閉塞の1例
古田 真由平石 哲也中野 弘康浅井 凜太郎大槻 拓矢柴田 宗一郎藤井 高幸村尾 毬那伊藤 絵里井上 陽子鈴木 祐高畑 丞土田 知也家 研也西迫 尚田中 拓鈴木 通博奥瀬 千晃
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2018 年 46 巻 1 号 p. 7-15

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抄録

症例は66歳,女性。既往歴は虫垂炎。2014年6月,当院にて麻痺性イレウスの保存的加療が行われた。以降も腹部膨満感を度々自覚していた。2016年8月頃からは下痢が頻回となった。さらに,2017年8月下旬より嚥下時の胸部違和感が出現し当院を受診し,イレウスの疑いにて即日入院となった。CT検査にて著明な腸管拡張および液面形成がみられるも明らかな狭窄は認めなかった。血液検査では血清アルブミン値の低下がみられた。画像では器質的閉塞所見はなく麻痺性イレウスを疑ったが,主訴が下痢である点が矛盾していた。従って,吸収不良をきたす慢性下痢と麻痺性イレウスを併発する疾患の鑑別診断が必要と考えられた。内視鏡検査にて器質的異常はなく,慢性感染症や全身性疾患は否定的であった。腹部膨満感および慢性下痢の原因として小腸内細菌異常増殖を疑い,腸管拡張所見より背景に慢性特発性偽性腸閉塞の存在を考えた。難吸収性抗菌薬と消化管機能改善薬の併用投与にて自覚症状は著明に改善した。

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© 2018 聖マリアンナ医科大学医学会
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