2020 年 48 巻 3 号 p. 83-88
目的:無症候のダウン症児について,肝逸脱酵素の値を調査し,基準値との違いについて検討した。
方法:2013年から2018年に聖マリアンナ医科大学を受診したダウン症児について,定期フォローの血液検査データを抽出した。日本人小児の臨床検査基準値と比較した。
結果:ダウン症児の肝逸脱酵素の値は,AST値,ALT値ともに,基準値と比較して高い傾向を認めた。中央値より高いデータの数は,中央値より低いデータの数よりも多く観察され,AST値で約2倍,ALT値は約18倍だった。ダウン症には肥満児が多い傾向があるが,肝逸脱酵素の値が基準範囲を超え,かつ採血時の身体計測値が収集できたダウン症児では,18歳未満では85%が,肥満域になかった。
結語:ダウン症児は,肝逸脱酵素値が高い傾向がある。