口腔・咽頭科
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原 著
喘鳴,哺乳不良を契機に発見に至った 咽頭ectomesenchymomaの新生児例
兼坂 寛子有本 友季子仲野 敦子花澤 豊行工藤 典代
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2013 年 26 巻 2 号 p. 197-201

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抄録

当科にて吸気性喘鳴, 哺乳不良を契機に発見された生後1ヵ月男児の咽頭良性ectomesenchymomaを経験した. 喉頭ファイバーでは上~中咽頭にかけて腫瘍が認められ, CT, MRIにて咽頭奇形腫と診断された. 気管切開を行った上で児の成長を待ち, 生後3ヵ月時に経口的アプローチで腫瘍摘出術を施行した. 病理学的検査では神経膠組織中に横紋筋細胞が散在しており, 良性ectomesenchymomaと診断された. 術後経過は良好であり, 現在術後9ヵ月になるが再発は認めていない. 新生児咽頭腫瘍の多くは奇形腫であり, またectomesenchymomaの報告はほとんどが悪性症例であることと合わせると, 本例は極めて稀な症例である.

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© 2013 日本口腔・咽頭科学会
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