口腔・咽頭科
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原 著
終夜睡眠ポリグラフ検査 (PSG) でてんかん波形を確認した閉塞性睡眠時無呼吸症の1例
奥 雄介松延 毅冨岡 拓矢荒木 倫利
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2016 年 29 巻 2 号 p. 251-255

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抄録

 睡眠時無呼吸症候群 (Sleep Apnea Syndrome: SAS) を疑う場合, 問診, 簡易スクリーニング検査を施行し, 必要に応じて終夜睡眠ポリグラフ検査 (Polysomnograph: PSG) をおこなうことが一般的である.
 現在本邦において CPAP の保険導入適応は, 簡易モニターで無呼吸低呼吸指数 (Apnea Hypopnea Index: AHI)≧40または PSG で AHI≧20となっている. しかし, 簡易モニターでは SAS 以外の睡眠障害を把握できないため, 診断には脳波, 筋電図, 眼電図なども含まれる PSG が望ましい.
 PSG 施行中にてんかん波形がみられた症例を経験したので報告する. PSG で SAS に加えて脳波異常が認められ, その後の脳波検査で特発性全般てんかんと診断された. 本症例のように SAS に他の睡眠障害が合併する可能性も留意しておく必要がある.

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© 2016 日本口腔・咽頭科学会
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