2018 年 31 巻 1 号 p. 39-43
小児閉塞性睡眠時無呼吸症は,その診断ならびに治療に関しての確立したプロトコルが未だ無い.ガイドライン上も手術治療が第一選択と述べられているが,その適応についての明確な記載はなく,かといって保存治療に対するエビデンスの蓄積も十分ではないのが現状である.手術治療は必要と考えられる症例には選ぶべき選択肢であると考えるが,今後は適応と方法を確立していく事により,保存療法から開始する治療戦略として新しい小児OSA治療プロトコルの一つになる可能性を秘めているのではないかと考える.