口腔・咽頭科
Online ISSN : 1884-4316
Print ISSN : 0917-5105
ISSN-L : 0917-5105
舌痛症と咽喉頭異常感症における臨床像の比較
堤 俊之松本 あゆみ山下 敏夫岸本 麻子中川 のぶ子井野 千代徳
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 10 巻 3 号 p. 359-366

詳細
抄録

舌痛症と咽喉頭異常感症とは共に心因性要素の強い疾患とされているが, 両者の間には微妙な違いがあることに気付き本研究を行なった.舌痛症は咽喉頭異常感症に比して高齢者に多く, 病悩期間が長い症例が多かった.唾液腺機能では低下例が多く, 唾液中のCandida検出率とその密度は高かった.セレナールの有効率は低く, 特に高齢者の舌痛症には無効例が多かった.筆者ら舌痛症を解く鍵は高齢にあると考え, 症例によっては中枢性舌痛症とも言うべき疾患の存在を考えている.

著者関連情報
© 日本口腔・咽頭科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top