口腔・咽頭科
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伝染性単核球症の臨床的検討と特異な1症例
小林 大輔吉田 晋也
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2004 年 16 巻 3 号 p. 391-396

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抄録

平成10年から15年6月までの5年半に当科を受診したIM確実例20症例について文献的考察を加え検討したので報告した.IMの診断には, 3主徴に加え, VCA-IgM抗体陽性 (10倍以上) もしくはEA-IgG抗体陽性 (10倍以上) のうち1つを満たすものとした.発症年齢は10~20歳台に多く, 発熱持続期間は1週間以内, 最高体温は38度台が多く認められた.また, 初診時に肝障害が認められたのは17例で, 改善するには約2週間かかった症例が多かった.扁桃所見では, 白苔を18例に認め, リンパ節腫脹は全例に認めた.
また今回我々は, 扁桃所見を認めず, 亜急性壊死性リンパ節炎との鑑別に苦慮した症例を経験したので報告した.

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