2005 年 17 巻 3 号 p. 323-331
睡眠時無呼吸症候群 (SAS) に対する経鼻持続陽圧呼吸 (CPAP) の使用状況を, 扁桃肥大, 鼻・副鼻腔疾患別に検討した.扁桃肥大なし~1度の群はCPAPによるAHIの改善度は良好であった.扁桃肥大2度の群は, CPAPによるAHIの改善度は80%以上であったが, 治療後にAHIが10以上残る結果であった.扁桃肥大3度の群はCPAPによっても改善不良であった.いずれも鼻・副鼻腔疾患の合併例では改善度が不良であった.AHIに対する影響は, 扁桃肥大なし~1度までの群では鼻・副鼻腔疾患の影響が大きく, 逆に扁桃肥大2度以上の群では, 扁桃の影響の方が大きいと思われた.