口腔・咽頭科
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睡眠時呼吸障害児の口蓋扁桃のX線学的評価
佐内 明子工藤 典代
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1995 年 7 巻 2 号 p. 145-150

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抄録

小児の日常診療上, 上咽頭高圧撮影を行う機会は多い.今回, 簡便に睡眠時呼吸障害 (SA) の手がかりを得ることを目的に, レ線上で見られた扁桃陰影を, 臨床症状およびMackenzie分類での扁桃肥大度と比較検討した.Apnea Index5.0以上の閉塞性無呼吸があり, 当科で扁桃摘出術を施行した3歳から7歳までの患児10例 (SA群) を, SAのない同年代の患児5例 (non-SA群) と比較すると, 以下の所見が多く認められた.1.扁桃肥大III度, 咽頭反射で左右の扁桃が接する, 2.いびき, 嚥下障害を訴える, 3.レ線上, 扁桃下端陰影が喉頭蓋先端の尾側に有り, 扁桃と咽頭後壁との間隙が4mm以下である.

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© 日本口腔・咽頭科学会
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