洪水災害を軽減したり,適切な河道管理を行っていくにあたっては,河川地形やその影響を十分理解しておく必要がある。また,河川管理施設の調査・計画・設計・施工の際にも,河川地形やその特徴に配慮しなければならない。前報(No.381)では,マクロな河川地形に関して,縦横断的に見た河川地形,流路変動,地形の成り立ち,河道特性,人為的な影響による地形変化などについて記述した。本報では前報を受けて,拠点的なスケールの河川地形として,高水敷,砂州,樹林化,土砂生産の応答,土砂の流動特性などについて論じるとともに,河川地形や流砂のモニタリング技術について記述した。特に土砂流動に伴う砂州の形成・移動とその影響,樹林化や背水の原因などに関して,詳細に記述した。