高密度培養したナンノクロロプシス(ナンノ)を用いて L 型ワムシの連続培養を行い,濃縮淡水クロレラを用いた場合と脂肪酸組成を比較した。その結果,ナンノとクロレラともにほぼ同密度でワムシ培養が可能であり,餌料効率もほぼ同じであった。クロレラとそれを給餌したワムシには極性脂質が多く,ナンノとそれを給餌したワムシには中性脂質が多く含まれていた。またクロレラ給餌ワムシではパルミチン酸やリノール酸が多いのに対して,ナンノ給餌ワムシではイコサペンタエン酸が多く,ナンノには無いドコサペンタエン酸も少量含まれてい た。