日本水産学会誌
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高密度ナンノクロロプシスを用いた連続培養 L 型ワムシ Brachionus plicatilis の脂肪酸組成
小林 孝幸長瀬 俊哉藏野 憲秀日野 明徳
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2005 年 71 巻 3 号 p. 328-334

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抄録

高密度培養したナンノクロロプシス(ナンノ)を用いて L 型ワムシの連続培養を行い,濃縮淡水クロレラを用いた場合と脂肪酸組成を比較した。その結果,ナンノとクロレラともにほぼ同密度でワムシ培養が可能であり,餌料効率もほぼ同じであった。クロレラとそれを給餌したワムシには極性脂質が多く,ナンノとそれを給餌したワムシには中性脂質が多く含まれていた。またクロレラ給餌ワムシではパルミチン酸やリノール酸が多いのに対して,ナンノ給餌ワムシではイコサペンタエン酸が多く,ナンノには無いドコサペンタエン酸も少量含まれてい た。

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© 2005 公益社団法人 日本水産学会
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