2007 年 73 巻 4 号 p. 739-744
フコイダンやアルギン酸は生体内で免疫の賦活化など様々な生理活性を有することが知られている。本論文では福岡県大島産のアカモク Sargassum horneri についてフコイダン,アルギン酸含有量の季節変動を検討した。その結果,アルギン酸はアカモクの成長過程にかかわらず一定の含有量であった。これに対しフコイダンは未成熟のアカモクにはほとんど含まれていないのに対し,成熟期には劇的に増加することが明らかとなった。これはフコイダンが生殖器床の出現と密接に関係しているためと考えられる。