2009 年 75 巻 3 号 p. 365-375
北海道石狩沿岸のガラモ場において,魚類の生息状況と食性を調べた。採集個体数と出現種数は春~秋季に増加し,冬季に減少した。出現頻度の高かった魚種は,葉上性,底生性および浮遊性の多毛類,橈脚類,アミ類および端脚類を摂食していた。このうち,イソバテング,ハナイトギンポおよびカズナギでは餌種に大きな季節変化はなかったが,ムロランギンポ,クダヤガラ,アイナメおよびヨウジウオは成長に伴う餌種の変化がみられた。また,クロソイとエゾメバルは餌の現存量に応じて餌種を変えることが示唆された。