日本および中国で養殖されたニホンウナギ加工品(蒲焼)の肉間骨の無機元素の定量分析を行い,産地判別を試みた。国産および中国産計 250 点の試料について ICP-MS を用いて 5 元素(Mn, Fe, Zn, Sr および Ba)を定量した。後進ステップワイズ法により選択した元素の定量値を用い,線型判別分析により産地毎に 5 つの判別関数を構築した。これらの判別関数による判別精度は 85~94% であった。また,これらの判別関数の妥当性確認を行ったところ判別精度が 85~93% となり,今回構築した判別関数の有効性が確認できた。