2010 年 76 巻 5 号 p. 824-840
日本海西部海域の沖合底曳網で,現在の菱目網(目合内径 33 mm)コッドエンドと,その前半部の両脇部か天井部あるいは両方に角目網(目合内径 72 あるいは 81 mm)を装着した選別式コッドエンド,菱目網(目合内径 79 mm)コッドエンドを用いて,カバーネット操業実験を行った。標本抽出率を考慮した SELECT 解析によりアカムツとマアナゴに対する選択性曲線を推定した。選択性曲線における曳網間の変動は大きいが,平均的な選択性曲線を比較すると,アカムツは天井部から,またマアナゴは両脇部から抜け出やすい傾向がある。