日本水産学会誌
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海底に長期間浸漬した刺網の漁獲機能の経時変化
秋山 清二
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2010 年 76 巻 5 号 p. 905-912

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抄録

海底に残置された逸失刺網の漁獲継続期間について検討するため,千葉県館山湾の海底に刺網を 2000 日間浸漬し,浸漬時間と羅網個体数の関係を調べた。刺網にはイセエビ 15 個体,イセエビ以外の甲殻類 25 個体,腹足類 8 個体,魚類 5 個体,その他 2 個体の合計 55 個体が羅網した。羅網個体数は実験開始直後に急増し,浸漬 11 日目に最大となった後,減少した。羅網個体数の減少過程は指数関数で表され,漁獲継続期間は 182 日と推定された。漁獲継続期間はイセエビや魚類では短く,イセエビ以外の甲殻類や腹足類ではより長期に及んだ。

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© 2010 公益社団法人 日本水産学会
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