塩化ビニール製パイプの人工巣穴を敷設した 3 水槽で体重 89~217 g のハモ 8 個体ずつを流水下で飼育し,巣穴に対する出入行動の日周および季節変化を調べた。2009 年 8, 10, 12 月,2010 年 2, 4, 6 月の計 6 日,1 時間ごとに 24 時間,巣穴外および遊泳個体数を目視により計数した。ハモは照度が 0 lx となる日没から早朝に巣穴から出て遊泳し,昼間には巣穴内で沈静した。水温の上昇とともに巣穴外および遊泳個体数が増加し,水温の低下とともに減少した。これらの出入行動は漁獲の日周および季節変化と一致する。