2011 年 77 巻 4 号 p. 656-664
石川県能登半島で食用にされる褐藻 3 種,Chorda asiatica, Ecklonia stolonifera, Sargassum horneri の多糖類について調べた。その結果,これらの試料のウロン酸,硫酸の含有量はいずれも低い傾向にあり,また水溶液中への粘物質抽出量にも違いがあることが分かった。またこれらの試料はグルタミン酸量も少なかった。機能性については,DPPH ラジカル消去活性が各試料の総フェノール量と高い相関関係があったのに対し,SOD 様活性および ACE 阻害活性にはフェノール類以外の成分が関与している可能性が示唆された。