南日本集団および北日本集団に属する野生メダカ(南および北ニホンメダカ)を用いて,種々のストレス負荷に伴うホルモン応答を調べた。熱ストレスに伴って脳内副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)mRNA の発現量はいずれのニホンメダカにおいても増加した一方,血中コルチゾル濃度上昇は南ニホンメダカにのみ認められた。拘束ストレスに伴う CRH mRNA の発現増加および血中コルチゾルの濃度上昇も,南ニホンメダカにのみ認められた。ニホンメダカのストレス感受性は北日本集団と南日本集団との間で異なることが示された。