日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
ゼラチンを用いた藻類養殖用施肥剤の開発
池脇 義弘 牧野 賢治西岡 智哉平野 匠上田 幸男
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 82 巻 6 号 p. 917-922

詳細
抄録

 瀬戸内海をはじめ各地の藻類養殖漁場で不足しているDINを補うための新しいタイプの施肥剤(硝酸アンモニウム溶液をゼラチンで固めたのもの)を開発した。ケースに入れない2タイプと穴の開いたケースに充填したもの2タイプを作製し,実験水槽内への溶出量を硝酸塩センサーで測定した。その結果,肥料成分60-70%の溶出に,ケースに入れないタイプはおよそ5日,ケース入りのタイプはおよそ20日を要した。このことから,施肥剤を入れるケースの穴の径と数を変えることにより肥料成分の溶出速度を調整できることが示唆された。

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top